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タブロイド判を印刷できる用紙の種類とは?用途に合わせた選び方と特徴をご紹介!

コラム

タブロイド判などの印刷物に使用される用紙には、特徴の異なるさまざまな種類があり、用紙の違いで仕上がりの印象も大きく変わります。

チラシや広報誌、フリーペーパーなどの印刷物の配布で成果を得るには、目的に応じて適した用紙を選ぶことが大切です。

タブロイド判では主に、「マット紙」「コート紙」「上質紙」「新聞更紙」「高白更紙」が使用されますが、それぞれの特徴や違いを知らない方も少なくありません。

そこで本記事では、タブロイド判を印刷できる用紙の種類と特徴、また使用用途に合わせた用紙の選び方をご紹介していきます。

印刷用紙の種類

タブロイド判で使用される用紙には大きく分けて「加工紙」と「非加工紙」の2種類が存在しています。

ここからは、「加工紙」と「非加工紙」の特徴について、項目を分けて詳しくご紹介していきます。

加工紙

「加工紙」とは、用紙の表面に艶(つや)出しなどの特殊な加工がされたもので、光沢や耐久性が備わっていることが特徴です。

印刷品質を重視して作成されているため、写真やイラストを使用する印刷物に適しており、「製品やサービスを綺麗に印刷して紹介したい」という場面におすすめです。

タブロイド判で使用される代表的な加工紙として、艶(つや)のある質感が特徴のコート紙、光沢が抑えられたマット紙などが挙げられます。

それぞれの用紙の詳しい特徴や適した使用用途は後章で詳しくご紹介していきます。

非加工紙

「非加工紙」とは、特殊な加工を施さずにパルプから生成した用紙のことを指し、加工がされていないため、鉛筆やボールペンで文字を書き込むことが可能です。

非加工紙を使用した印刷物は「印字が綺麗に仕上がる」という特徴があるため、文字が多く使われる場面に適しています。

また非加工紙は、木材を原料とした植物繊維から作られた「パルプ」や古書や古新聞で作られた「再生紙」から生成されているため、加工紙と比べてリーズナブルであることも特徴です。

一方で、用紙に加工が施されていないため、湿気に弱く、写真やイラストを印刷する使用用途には適していません。

タブロイド判を印刷できる用紙一覧

タブロイド判を印刷できる用紙は、「コート紙」「マット紙」「上質紙」「新聞更紙」「高白更紙」の5種類です。

ここからは、それぞれの用紙の質感や特徴について、項目を分けて詳しくご紹介していきます。

コート紙(加工紙)

「コート紙」とは、用紙の表面に光沢加工を施した印刷用紙で、加工により表面が滑らかなため、印刷インクのノリが良く、写真やイラストなどの色の再現性に優れていることが特徴です。

発色が良いため、カラー印刷に使用すると鮮やかに仕上がることから、主に写真を綺麗に見せたい場面で使用されます。

一方で、用紙の特性上、表面がつるつるとした質感であるため、鉛筆やボールペンを使用して文字を書き込むなどの使用用途には不向きな用紙です。

マット紙(加工紙)

「マット紙」とは、コート紙と同様に表面に加工を施した用紙ですが、艶(つや)消しのコーティングで光沢感が抑えられていることが特徴です。

表面は触るとサラッとした質感で、光沢はありませんが、写真の発色は良く、カラー印刷は落ち着いた色合いになります。

また、コート紙では不向きだった文字の書き入れも可能で、可読性にも優れている用紙です。

上質紙(非加工紙)

「上質紙」とは、表面が加工されていない非加工紙で、化学パルプ100%の原料にて生成された用紙です。

質感はプリンターで使用される一般的なコピー用紙と同様で、表面が加工されていないため、印刷された文字が読みやすく、また筆記性に優れています。

一方で、コーティングされていないためインクが沈みやすく発色が悪いことから、写真やイラストのカラー印刷には不向きな用紙です。

新聞更紙(非加工紙)

「新聞更紙」とは「新聞巻取紙」とも呼ばれる用紙で、表面の質感はザラザラとしている、いわゆる新聞紙のような印刷用紙です。

新聞更紙は、古紙などをリサイクルして作られる再生紙から生成される用紙で、環境に優しく、また非加工のため、文字が綺麗に印刷できることが特徴です。

ただし、非加工紙の欠点として、湿気や水気に弱く、長期保存に不向きなことから、野外のスタンドに設置する配布方法には適さない用紙だといえます。

高白更紙(非加工紙)

「高白更紙」とは、表面がザラザラとしている、いわゆる新聞紙のような質感で、新聞更紙に比べて白に近い色であることが特徴です。

新聞更紙と同様に、強度と軽量さを兼ね備えた用紙で、丈夫なのに軽いため、複数枚重ねた使い方も可能です。

また、再生紙が使用されているため価格も比較的リーズナブルで、大量印刷に向いている用紙だといえます。

用途に合わせた紙の選び方

タブロイド判印刷の代表的な活用方法として、「チラシ」「広報誌」「フリーペーパー」「イベント広告」「ブライダル新聞」などが挙げられます。

冒頭でもご紹介しましたが、これらの印刷物の配布で大きな成果を得るには、目的に応じた最適な用紙を選ぶことが大切です。

そこでここからは、タブロイド判を使用した印刷物、それぞれに適した用紙について、項目を分けて詳しくご紹介していきます。

チラシ

「チラシ」に適した、相性の良い印刷用紙は次の通りです。

コート紙:写真やイラスト、色を多く使用している場合

マット紙:文字が主体の印刷物、また筆記することを想定している場合

チラシの用紙を選ぶポイントとして、「発色性(写真やイラストを含むか)」「加筆性(書き込みを想定しているか)」「光沢感(表面の光沢が必要か)」を意識することで、どの用紙が適しているか判断がし易くなります。

広報誌

「広報誌」に適した、相性の良い印刷用紙は次の通りです。

コート紙:発色が良く、写真やイラストを鮮やかに表現したい場合

マット紙:落ち着いた色合いの品のある雰囲気を演出したい場合

上質紙:手作り感のある広報誌を作成したい場合

同じデザインであっても用紙が違えば印象も大きく変わるため、広報誌で取り上げる内容によって、用紙を使い分けることが重要です。

イベント広告

「イベント広告」に適した、相性の良い印刷用紙は次の通りです。

コート紙:書き込むスペースの無い写真が主体のデザインの場合

マット紙:文字とイラストが主体で書き込みを想定しない場合

上質紙:印刷物に書き込むことを想定したデザインの場合

イベント広告に書き込むスペースがあるにも関わらず、コート紙などの加筆に適さない用紙を選んでしまうと、イベントの進行に影響を及ぼす他、トラブルに発展することもあり得るので、必ず使用用途とデザインに合った用紙を選ぶことが重要です。

フリーペーパー

「フリーペーパー」に適した、相性の良い印刷用紙は次の通りです。

マット紙:写真やイラストを取りいれたカラー印刷の場合

上質紙:文字が主体で写真を取り入れないデザインの場合

新聞更紙:文字が主体のデザインかつ用紙を複数枚束ねたい場合

写真やイラストなどのビジュアル要素の多いフリーペーパーはカラー印刷となるため印刷費が高くなり、文字主体のモノクロ印刷では制作費を安く抑えられます。

フリーペーパーなどの印刷物を作成する場合には、デザインだけではなく、予算も鑑みて用紙を選ぶことが大切です。

ブライダル新聞

「ブライダル新聞」に適した、相性の良い印刷用紙として「新聞更紙」または、「高白更紙」が挙げられます。

ブライダル新聞はその名の通り、新聞紙風に仕上げる印刷物なので、新聞紙を再現できる新聞更紙と高白更紙が最適です。

前章でもご紹介しましたが、新聞更紙と高白更紙の違いは色合いなので、ブライダル新聞のデザインに合わせてどちらかを選ぶと良いでしょう。

まとめ

本記事では、タブロイド判を印刷できる用紙の種類と特徴、また使用用途に合わせた選び方をご紹介しました。

印刷物を作成する場合には、相手にどのような印象を与えたいかをベースに考えて、「デザイン」「用紙の風合い」「制作コスト」のバランスを見ながら選ぶことが大切です。

印刷物の印象を大きく変える要素として、今回ご紹介した「用紙の種類」の他に「用紙の厚さ」が挙げられます。

せっかく高級感のあるデザインを作成しても、印刷用紙が薄い場合は安っぽく見えてしまい、商品やブランドのイメージを損なう可能性があります。

印刷物で取り上げる内容によって、「デザイン」と「用紙の風合い」に加えて、「厚さ」にも注意を払うことが重要です。